日本人の死生観

人生を変えたいなら「月参り」へ。運気が上がる日は月2回!正しい参拝方法やマナーを教えます

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年始のご挨拶や七五三といった年中行事くらいしか神社に行くことがない、という方におすすめしたいのがパワースポットとしての神社のお参りです。特におすすめしたいのが、運気を上がる習慣として人気のある月参りです。ここでは月参りとは一体何のことでありどんな日にちが良いのか、またそもそもお参りとはどういう意味合いがあるのか、そしてお寺と神社との月参りの概念の差異や参拝の際におけるマナーなどについて解説します。

月参りとは?運気が上がる日にちについて

毎月1日と15日に神社へ参拝することを、月参りと呼びます。それぞれの日程は運気が上がる日にちとされており1日の参拝はお朔日参りと言い、15日の場合はそのままの名称で十五日参りです。前者の朔日についている朔の文字は、新月を意味する漢字です。現在用いられている暦はグレゴリオ暦もしくは太陽暦と言われ、太陽の動きを基にしたものであり1873年(明治6年)より施行されています。それ以前すなわち江戸時代までは旧暦、すなわち月の運行を基準とした太陰暦が使用されていました。

地球から見て月と太陽が重なる夜は、朔つまり新月となりこの日が旧暦における1日です。ちなみに漢字で表記する際の「ついたち」という呼称は、月が立つという意味合いだとされています。そして15日には太陽と月が反対側に位置するため、満月となります。新月は物事が新たに始めること、満月は物事が満了すると捉えられていました。旧暦で言う新月と満月の日、つまり1日と15日に神社へと参拝するのが月参りです。現在は太陽暦を使用しており月の満ち欠けと日数が合わなくなりましたが、日にちとその習慣だけが名残りとして定着したという訳です。1ヶ月を区切りとして、毎月1日と15日に早起きして近隣の氏神様に参拝することが重視されていました。

そもそも神社にお参りするのは何のため?

神社へのお参りに行く目的として一般的なのは、願いを叶えたいというものでしょう。しかし神社参拝の歴史を紐解いていき、多くの願望を成就する方法の起源を追っていくと本来は異なっていることが分かります。世俗における個人的な願望の成就ではなく、清らかな世界との橋渡しとして確立されたのが参拝という文化とされています。新月と満月の日に参拝するという、区切りが良いタイミングが設定されていることからも推察可能です。個人願望の成就のためではなく、本来は自らの身を清めることや日々の生活で欲にまみれた心を浄化することが目的だったと考えられています。また神社にお参りすることにより、自身や家族が今日も生きていることを神様に感謝するといった意味合いもあったのでしょう。

これらを踏まえると願望成就のためだけに参拝するのではなく、日頃の感謝を伝えて神社で身を清めることが大事になってきます。現代においても6月と12月には神社で、大祓という神事が催されています。この行事は日常生活の中で身についてしまった穢れ・災い、過ちなどを祓うための行事です。特に穢れや祓いといった概念は、神道を信仰していなくても認識している事柄です。参拝の際には、身を清め穢れを祓うことを意識することで良い参拝・効果に繋がることでしょう。

神社とお寺では月参りの意味が異なる

実は月参りというワードは神社だけでなく、仏教を信仰しているお寺にも存在しています。神社仏閣というくくりにあるため、どちらも同じように感じますが両者では意味合いが異なります。ここではお寺と神社における、月参りの違いを見ていきましょう。毎月訪れる故人の命日にお参りすることを、仏教では月参りと言います。故人の命日に合わせて、その方を中心に先祖代々の分も一緒にお参りする習わしです。毎月の命日のことを、月命日と呼んでおりその日にお寺へと参拝するのがやり方です。宗派によってはお寺の住職さんが檀家のもとへと訪れて、お仏壇で読経をする場合もあります。また檀家の家族とお話をして、信徒とお寺とのコミュニケーションを深めるといった意味合いも含まれています。

一方で神道の場合は、参拝には日頃の感謝と穢れの祓いが主体です。そして月参りの場合は普段の参拝に加えて、月ごとの区切りとして訪れるという意味合いが含まれます。先月の1ヶ月は無事に過ごせたことを感謝し、次の月を迎えることを強く認識して気持ちを新たにリフレッシュすることができます。加えて近くで見守っている氏神様にお参りすることで、手元の幸せを大事にしてさらに運を引き寄せることに繋がるという訳です。

神社へ参拝する際のマナーを知っておこう

神社へ参拝する際のマナーを知っておこう

月参りに限らず、参拝する際にはちょっとしたマナーが存在します。正しく覚えて実行することで、毎月運気を引き寄せましょう。鳥居をくぐる際には、神様が存在する神域へと近付くという気持ちを意識して通ります。多くの神社は森林の中にあり、自然と調和した空間(境内)に神様が祀られています。パワースポットと呼ばれる理由として、森林浴のマイナスイオンもその要因の1つに挙げられるでしょう。

鳥居をくぐり参道を歩けば、手水舎へと辿り着きます。神前に進む前に心身を清める目的があり、手を洗って口をすすぐのが不可欠です。神道において祓いは大切なものであり、ここで身を清めて衣服を整えて穢れを流し去り神前へと進みます。そして神前へと辿り着いたら、まず二回頭を下げて礼をします。続いて願いをこめて胸の高さに手をあげ、二回手を打ち鳴らす二拍手です。拍手の後は手の指先を揃えて、最後にもう一度礼を一回行います。最後の礼が終わったら、神前から下がって完了です。

まとめ

旧暦における新月の1日と、満月の日にあたる15日の2日が神社における月参りの運気アップの日程です。願いごとをするのはもちろん、月の頭と真ん中にあたる日にこれまで無事に過ごせた感謝や気持ちを新たにすることにより、運気を向上させる効果があります。神道においては遠方の大きな神社に参拝することも大切ですが、近隣で見守ってくださる氏神様も大切にすることが重要と説かれています。この機会に近隣の氏神様に参拝して、気持ちをリフレッシュしつつ運気を引き寄せると良いでしょう。

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