貴船信仰

●貴船信仰

 貴船神社の分社は全国に約300社あります。本社は京都市左京区鞍馬貴船町に鎮座し、
御祭神はタカオカミ神が祀られています。一般にタカオカミ神は水の神とされていますが、雨をともなう龍神としての信仰があり、特に雨乞いの神として崇められてきました。
また貴船の神は開運の神・諸願成就の神としても信仰されています。貴船神社の「きふね」は、昔は「気生根」とかかれ、水は気の生ずる根源であり、生命の原動力である気が蘇ると元気が出て運が開け、願い事を成就できるという信仰です。
このように貴船の神は、衣食住の源である水を司る神、その水の源である雨をもたらす神として、また開運・諸願成就の神として人々の崇敬をうけてきました。

●交通安全の守護神

 当神社は、交通安全の神として知られ、年間数万人のドライバーが参拝に訪れています。京都の本社同様、もともと水の神・雨乞いの神として信仰されてきましたが、転じて水運の神・海上交通安全の神となり、陸上交通安全の神へと発展しました。それにはこんな伝説があります。
「まだ山深かった足尾山系には、道らしい道はなく、渡良瀬川が一番の交通路であった。人々は、丸木船や小さな筏(いかだ)を利用して行き来していたが、どういうわけか、絶えず水難による死人騒ぎが続いたので、何かの祟りであると恐れた。そこで渡良瀬川流域の山中にまつられた貴船様に交通の安全を祈願したところ、その甲斐あって、それからは水難の騒ぎはなくなったのである。」
 こうして一番の交通路であった渡良瀬川が無事渡れるようになったことから貴船神社は、「道の神・乗り物の神」として信仰され、現在、交通安全の守護神として崇敬されているのです。